2025年11月20日、神戸市主催のもと「こうべデジタル活動部 連携会議&交流会」が開催されました。本イベントは、学生を中心にデジタルや生成AIを活用した学びと交流を展開する「こうべデジタル活動部」の取り組みを支える企業・教育機関・自治体・スタートアップの連携強化を目的に実施されたものです。前半は、AI導入や学生起業の最前線に立つ登壇者による実践共有、後半は神戸港を望む「FELISSIMO f winery」に会場を移し、立場や組織を超えた交流の場が設けられました。開催概要日時:2025年11月20日(木)会場: 前半|KIITO|デザイン・クリエイティブセンター神戸 301会議室 後半|FELISSIMO f winery主催:神戸市(新産業創造課)運営:AIリスキル株式会社 / Studio Veco / s&p株式会社登壇内容①当社代表・中本より「AIをどう活用していくか」当社代表の中本より、法人・個人あわせて1,000名以上のAI導入支援を行ってきた現場経験をもとに、生成AI活用が進む組織と、なかなか進まない組織の違いについて共有しました。能力ではなく「環境」が差を生むフリーランスや個人事業主は、生成AIを学ぶと翌日から実務に活用する一方で、組織では導入が進みにくいケースが少なくありません。この差は個人の能力ではなく、組織の構造や環境によるものであるという点が示されました。生成AIの本質:情報の民主化と学び方の変化中本からは、生成AIの最大の価値は「情報の民主化」にあるという点についても触れました。従来は、検索キーワードを考える力や調査スキルに依存していた情報収集が、生成AIによって自然な言葉で質問するだけで可能になり、検索・要約・整理までをAIが担う時代になっています。また、「必要になった瞬間に学び、そのまま実行に移せる」ジャストインタイムラーニングが当たり前になりつつあることも紹介しました。学習と生産が一体化することで、働き方そのものが変わり始めているという現場感が共有されました。なぜ組織ではAI活用が進まないのか生成AIは本来、生産性を大きく向上させる技術ですが、組織においては思うように活用が進まないケースも見られます。その背景として挙げられたのが、「頑張ると仕事が増える」構造です。効率化しても新たな業務が割り当てられる環境では、AIを積極的に使うインセンティブが生まれにくく、結果として活用が定着しにくい状況になってしまいます。解決策としての「仕組みづくり」中本からは、人の意識を変えるのではなく、ルールや仕組みを見直すことが重要であるとお話ししました。具体的には、スキルや活用力を可視化し、評価につなげる仕組み日報や業務ログなど、事務作業をAIで下支えする仕組み成果が正当に報われるインセンティブ設計といった観点です。AI活用を「個人の善意」に任せるのではなく、組織として自然に回る状態をつくることの重要性が共有されました。登壇内容②当日は、学生起業家の立場からの実践共有も行われ、企業・教育・行政が連携して人材育成を進めていく意義について、多角的な視点での意見交換が行われました。交流会:連携の第一歩として後半の交流会では、軽食とドリンクを囲みながら、登壇内容をきっかけとした自由な意見交換が行われました。「どのような連携が可能か」「それぞれの立場で何ができるか」といった具体的な会話が各所で交わされ、地域連携・人材育成に向けた第一歩となる時間となりました。まとめ本イベントは、生成AIという技術そのものではなく、それをどのように組織や地域に根付かせていくかを考える場でした。企業・教育機関・行政・学生が同じ場に集い、立場を越えて課題と可能性を共有することで、神戸から新しいデジタル人材育成の形を模索する貴重な機会となりました。